PRODUCTS BY FUNCTION 機能別製品
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FUNCTION.01消泡剤
- シャンプーや洗剤など、私たちの身の回りには欠かせない泡ですが、産業界での泡はトラブルメーカーでもあります。泡によるトラブルは、タンクのオーバーフローのような分かりやすいものだけでなく、フィラーの分散不良、コーティングの欠陥、スカム発生、製品分離、濡れ・浸透の阻害など、一見して泡が原因か分かりにくいものまで多岐にわたります。泡を消す方法として機械的な方法(送風、加減圧等)や化学的な方法が検討されてきました。化学的な方法である消泡剤はわずかな添加量でこれらの泡問題を解決する添加剤です。
消泡作用は破泡、抑泡、脱泡の3つに分類されており、破泡は泡立った液に添加して速やかに泡を消す効果、抑泡は消泡剤をあらかじめ発泡液に添加することで泡立ちを抑える効果、脱泡は液中の泡を合一させて大きくし、泡が表面に浮上する速度を早くする効果です。
泡は界面活性のある物質が空気-液界面に配列することで安定化されています。消泡剤は、発泡液より表面張力の低い物質が主成分となっており、その低い表面張力によって泡膜を貫通し、泡膜を破壊します。
この時、泡膜の厚みに応じて消泡剤が適切な粒子径で発泡液中に分散していることが重要で、当社では、図2のように核剤、消泡成分、界面活性剤を組み合わせることで、お客様の発泡液の性状に合わせた最適な消泡剤を提案しています。
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消泡剤
NOPCO NXZ Seriesノプコ NXZ シリーズ
金属石鹸系抑泡剤
NOPCO NXZは、金属石鹸系抑泡剤で、各種エマルションおよびラテックスに対して優れた抑泡効果を発揮します。
特に、アクリル系、酢ビおよび酢ビ-アクリル系エマルションに対して優れた抑泡効果を発揮します。
抑泡効果の高さから、国内のみならず、中国を中心に各国で好評を頂いております。
塗料(インキ)用消泡剤
塗料用消泡剤は塗装時の泡を速やかに消すことで、均一で欠陥の無い塗膜を得るための添加剤ですが、一方でハジキ(ワキ、フィッシュアイ、クレーター、へこみ)と呼ばれる塗膜欠陥の原因としても知られています。塗料(インキ)用消泡剤では、このハジキと消泡性とを両立させることが極めて重要です。
当社は水系塗料用及び非水系塗料用の消泡剤において多彩な製品をラインナップしており、対象とする塗料の粘性、塗料の製造プロセス、塗装プロセス、樹脂の種類に応じて、最適な製品を提案します。
紙・パルプ製造工程用消泡剤
紙・パルプの製造工程において、消泡剤はクラフトパルプ洗浄、抄紙、塗工の各工程で用いられます。
クラフトパルプ洗浄工程では、ピッチの生成が少ない消泡剤が求められ、当社の消泡剤(鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤)はその優れた消泡性と低ピッチ性で高い評価を受けています。
抄紙工程ではサイズへの影響が小さく、脱泡性に優れる高級アルコール系消泡剤と、抑泡性に優れるポリエーテル系消泡剤が主に用いられます。
塗工工程では、塗料用消泡剤と同様にハジキと消泡性のバランスが重要であり、塗工装置や塗工液の性状に合わせて、最適な製品を選定します。
エマルション・ラテックス用消泡剤
エマルション・ラテックスは多量の界面活性剤を含むため泡立ちやすく、製造から最終製品になるまでの一連の工程で泡立ちを抑えるために、消泡剤を添加します。エマルション・ラテックス用消泡剤は、分散性が重要な性能で、分散性が悪い消泡剤は、エマルション・ラテックス中で消泡剤の油性成分が表面に浮き、最終製品の品質に悪影響を与えます。
当社では、エマルション・ラテックスの製造工程(主にモノマーストリッピング工程)から、充填・移送等の取り扱い時、塗工工程まで、エマルション・ラテックスの樹脂種に応じて最適な製品を選定します。
セラミックス用消泡剤
セラミックス製造工程において、水系のスラリー調整時に配合するバインダー由来の泡立ちを抑えるために、
消泡剤を添加します。電気・電磁気を機能とするファインセラミックスの特性に悪影響がないように、
灰分のないポリエーテル系やアマイドもしくはワックスを核剤とした鉱物油系消泡剤が使用されます。
その他消泡剤
排水処理用消泡剤 : 曝気槽や放流水の泡立ちに適した消泡剤を有します。
発酵工程用消泡剤 : 発酵による泡立ちに適した消泡剤を有します。
抄造用消泡剤 : 抄造ボードの製造時の白水に適した消泡剤を有します。
図1-1
図1-2
図1-3
図1-4
図1-5
図2消泡剤の構成