メカニズム
破泡剤・抑泡剤・脱泡剤分散剤粘弾性調整剤潤滑・離型剤
  破泡剤・抑泡剤・脱泡剤  

■破泡剤・抑泡剤・脱泡剤とは
諸産業では泡で困っていることが多い。泡が発生すると反応時間が長くなったり泡が収まるまで次の工程へ進めず生産計画を狂わせたりする。公害で問題になったのも泡である。このやっかいな泡を消すために泡に向けて風を送ったり、加圧・減圧をしたりする機械的方法がある。これに対し破泡剤・抑泡剤・脱泡剤を使用する化学的方法は、特別な装置を工夫することなく少量の添加で泡を消すことができるため泡消し方法の主流となっている。
 破泡剤・抑泡剤・脱泡剤の使用方法としては、泡立っているところへ添加する方法と、泡立ちを抑えたい液に予め添加しておく方法とがある。添加量は数ppmから1%程度であり、泡立ちに応じて加減して使用する。連続的に添加する場合は定量ポンプを用いて添加する。予め添加するときは天秤で秤量し液に投入し攪拌して混合する。破泡剤・抑泡剤・脱泡剤の形態は液体または粉体である。
 破泡剤・抑泡剤・脱泡剤の総称を消泡剤と言う。
■作用機構
消泡剤の機能には、破泡、抑泡、脱泡の3種類の作用機構があり次のように定義する。

破泡:泡沫(泡の集合体)に対し空気側から泡に侵入し泡を合一または破壊すること。
抑泡:液体側から泡に侵入し泡を合一または破壊し泡沫ができにくくすること。
脱泡:気泡の界面に侵入し気泡を合一し浮き上がらせること。

(1)破泡
破泡剤が泡に吸着すると表面張力の作用により泡膜に侵入する。その後、表面張力は破泡剤を泡膜表面上に拡張させ泡膜を薄くし、ついに泡膜は破壊される。

侵入係数 E=σw+σi−σo>0
拡散係数 S=σw−σi−σo>0
σwは泡膜の表面張力
σoは破泡剤の表面張力
σiは泡膜と破泡剤の界面張力
侵入:破泡剤が泡膜に侵入する
E>0
拡張:泡膜に広がる
S>0
破泡:薄くなり破泡する

(2)抑泡
抑泡剤は液中で起泡性物質とともに泡膜に吸着する。抑泡剤が吸着した泡膜の表面張力は低下し泡膜の薄化がおきる。このため泡は不安定になり液面上に出たとき破壊する。

(3)脱泡
脱泡剤は液中で泡膜に吸着する。泡同士が液中で吸着すると吸着界面で泡の破壊がおき泡が合一し大きな泡になる。大きな泡は浮力が増大し液面に上昇する速度が速くなる。
気液界面への脱泡剤の配向(気泡の不安定化) 気泡間の合一促進と微細化防止 気泡径増大による浮上速度の上昇(脱泡促進) 不安定泡沫の生成